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JBLのスピーカー 4311WX-Aを修理のためお預かりしました。
「模様替えをして別の部屋に持って行ったら片側が全然鳴らない。
別のスピーカーを持ってくると問題なく音が出るので片方の4311が悪いと思う」とのことです。

お話を聞く限りではスピーカーターミナルか、ネットワーク系のどこかが悪さをしていそうです。
そういえば片方が全く鳴らない4312が去年ありましたね。
JBL 4312のスピーカーターミナルを磨く
結局のところ今回お預かりした4311も上の記事の故障原因と同じように経年による劣化で錆や酸化被膜が発生し、接触不良を起こしていました。

お預かりして、音が出ない原因を探っていきます。
まずテスターでスピーカーターミナル間の導通を調べてみましたが、繋がっていません。

ウーファーを外して内部にアクセスします。
中を見ると音が出ない原因はすぐに分かりました。
スピーカーターミナルの青錆がひどいですね。

背面のプッシュ端子とねじを取り外しましたが、凄い状態です。


4311WX-Aは1970年代後半の製品のため、製造後40年以上は経過しているとは思いますが、経年劣化恐るべしというサビっぷりですね。

金属磨き粉を綿棒につけて錆や酸化被膜を除去します。
磨いた後に接点洗浄剤でクリーニングしましょう。
プッシュ端子も磨いて洗浄します。

ネットワークへ接続されるケーブルの圧着端子もサビが出ていますので、少し被膜をむいて端子も交換することにします。

ツィーターとの接続用端子にも傷みがありますので、ついでにこちらも交換します。

磨き終えたので、元に戻していきます。
平型端子は金メッキのものにしました。

これで正常に音が出るようになりました。

これからJBL 4311や4312の古い機種が入ってきたときは、スピーカーターミナルのメンテナンスをした上で商品化したほうがよさそうですね。
今回はスピーカーターミナルを磨くことで接触不良を解消しましたが、利便性向上を兼ねてバナナプラグ対応のスピーカーターミナルに交換するという方法もいいのではないかと思います。

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