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現在、期間限定でORTOFONさんよりSPU SynergyとSPU Meister Silver mk2のデモ機をお借りしています。
定価200,000円を超えるカートリッジを聴く機会はなかなかありませんので、聴き比べをしてみました。

試聴システムは下記のようになります。
プレーヤー:DENON DP-1300MK2
MCトランス:PHASEMATION T-500+CC-1000R
アンプ:DENON PMA-SX1
スピーカー:JBL 4429

比較用としてDENON DL-103Rでも聴いてみました。

まず、最初にマイケル・ジャクソン「スリラー」をDL-103Rで聴いてみましょう。

スッキリした音調で、ワイドレンジな鳴り方です。
なかなかの音だと思っていました、SPU Synergyを聴くまでは。

ウェイトを重量級用に交換して、SPU Synergyで聴いてみましょう。

おお、あまりの違いに驚きました。
図太い低域、しっかりとした中域、高域の伸びから空間表現まで明らかにDL-103Rとは違います。
演奏のエネルギー感が段違いで、歌っているマイケルの熱気が伝わってくるような鳴りっぷりです。
定価から考えるとDL-103Rの5倍近くの価格差があるわけで、Synergyの方が良いのは当たり前ではありますが、その価格差を納得させられる音です。

続いて、SPU Meister Silver mk2を聴きます。

Synergyよりも落ち着きがあります。
細かな表現が上手く、こちらの方がハイファイな印象を持ちました。

レコードを変えて、スターウォーズのサントラ盤からメインテーマを聴いてみます。

SPU Meister Silver mk2→SPU Synergy→DL-103Rへと、マイケル・ジャクソンとは逆の順番で聴きました。

SPU Meister Silver mk2:
音がスピーカーのやや奥に定位します。
奥行きと高さの空間表現が素晴らしいですね。
コンサートホールで聴いているかのような感覚を受けました。
4429でここまでの空間表現が可能とは思いませんでした。
SPUの特徴と言えるエネルギー感も十分にありつつ、楽器の音色が鮮やかに表現されます。
この鮮やかさはコイルに高純度銀線が使用されている効果なのでしょうか。
感動すら覚えるような素晴らしい演奏が聴けました。

SPU Synergy:
音が前へ前へ出てくる躍動感のあるアグレッシブなサウンドです。
Meister Silver mk2ほどの空間表現力はありませんが、演奏のエネルギーはより強力に伝えてくれます。
このエネルギー溢れる鳴り方は、ポップスやロックを聴かれる方にぴったりではないかと思いました。

DL-103R:
価格差のあるものを最後に聴くとダメですね。
SPU 2機種と比べると、味気ない演奏に聴こえてしまいます。
DL-103Rはまた別の機会に聴いてみるとしましょう。

~まとめ~
SPU SynergyとSPU Meister Silver mk2の音には、結構な違いがあり、興味深い試聴となりました。
躍動感のあるSynergy、抜群の空間表現力と鮮やかな音色を持つMeister Silver mk2。
定価(税込)で200,000円オーバーと、なかなかのお値段ではありますが、それだけの値打ちは十分にあります。
「2本とも手に入れて、聴く曲によって使い分けたら楽しいだろうな」と思わせてくれる素晴らしいカートリッジ達でした。

担当S

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