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オーディオシステムには複数の接点があります。
各機材の入力・出力端子はケーブルで繋がれ、端子の金属同士が接触することにより信号を伝えていきます。
CDプレーヤーとアンプ、スピーカーという構成だと、音声信号はプレーヤーの出力端子・インターコネクトケーブル・アンプの入力端子と流れ、アンプ・スピーカー間はスピーカーケーブルで伝送されます。
それらの接点が汚れで情報をロスしているとしたら。
100ある情報のうち95や90しか伝わっていない可能性があります。
接点をクリーニングして汚れを取り除くことで、信号をロスなく伝えることが可能になり、オーディオシステムの実力が更に発揮されるようになります。

今回はスリーボンドの接点洗浄剤PANDO29D(当店販売価格:2,160円)と3種類の綿棒を使って、展示品のDENONのアンプ PMA-800NEの接点をクリーニングしてみましょう。

綿棒にPANDO29Dの液を吹き付けて、背面の端子を磨いていきます。
音声入力端子の外側を拭くだけで綿棒が驚きの黒さになりました。

PMA-800NEの展示期間は1年間ほどで、それほど長期間展示している訳ではないのですが、この汚れっぷりです。
使用頻度の高いCD入力端子とPHONO入力端子の汚れがひどく、ケーブルの抜き差しや使用中の振動による端子の摩耗が汚れとなっているようです。

PANDO29Dは速乾性で不揮発成分を含まない仕様ですので、端子を磨くだけで大丈夫ではありますが、念のため別の綿棒で拭き上げておきます。

クリーニングで端子の印字が映り込むほどピカピカになりました。

更にスピーカーターミナルもクリーニングします。
当店は基本バナナプラグでの接続となっていますので、端子中央の穴の部分を洗浄しておきます。
また、スピーカーケーブルのバナナプラグの洗浄も忘れずに行いましょう。

続いてインターコネクトケーブル(RCA)の端子もクリーニングしましょう。
アンプの端子を掃除しても繋ぐケーブル側が汚れた状態では効果が半減してしまいます。

最後にスピーカーのターミナルをクリーニングします。
今回はB&W 606の端子を磨いてみました。



接点洗浄後、試聴してみましたところ、クリアで見通しがいい音へと変わりました。
一皮むけた音と言ったほうがいいかもしれません。

接点をクリーニングすることで、信号をロスなく伝達できるようになり機材が持つ実力を発揮できるようになります。
1年に1度くらいは接点のクリーニングをお勧めいたします。

担当S

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