前回聴き比べをした時よりも、更に中古のレコードプレーヤーの台数が増えました。
中古の在庫品を書き出してみましょう。

国内メーカー：
DENON DP-55M/DP-57L 2台/DP-75M/DP-300F/DP-900MII/DP-1300MK2
MARANTZ MODEL6100
PIONEER PL-30LII/P3(EXCLUSIVE)
TECHNICS SL-1200MK3　2台/SL-1200MK5 3台
YAMAHA GT-750/GT-2000/YP-700

海外メーカー：
B&O BEOGRAM 4002
THORENS TD124MK2/TD520/TD520S
合計：22台

新品展示機のDENON　DP-300F/DP-400/DP-1300MK2/REGA PLANAR2/PRO-JECT XTENSION9 S-Shapeも足せば全部で27台あることになります。

今回は5台のプレーヤーを聴いてみました。

～試聴システム～
カートリッジ：ORTOFON 2M RED
PHONOアンプ：PRO-JECT PHONO BOX S2/SL
プリメインアンプ：DENON PMA-2500NE
スピーカー：JBL 4312G

なぜか3台も在庫があるTECHNICS SL-1200MK5から試してみます。

TECHNICS SL-1200MK5　販売価格：35,000円（税込）

テクニクスの定番レコードプレーヤーSL-1200の5代目。
DJ用プレーヤーとしての人気が高いモデルですが、スタンダードな作りで操作性もいいので、初めてのレコードプレーヤーとしてもお勧めできます。
2002年発売のわりと新しいプレーヤーのためなのか、出てくる音も何となく現代風に感じます。
軽快で空間表現がうまい鳴り方ですね。

DENON DP-57L　販売価格：38,000円（税込）

レコードの終わりでアームがリフトアップして停止する便利なプレーヤー。
重心が低く安定感のある音で、価格から考えるとコストパフォーマンスが高いですね。
SL-1200MK5やこのDP-57Lくらいのプレーヤーであれば、十分にレコード再生を楽しめるでしょう。

YAMAHA GT-2000　販売価格：140,000円（税込）

ヤマハの重量級プレーヤーです。
先のDP-57Lもなかなか良かったのですが、このGT-2000は格が違いますね。
強烈な低域と切れ味鋭い高域に圧倒されます。
ジャズやロックを大き目の音量で聴くと非常に楽しいプレーヤーだと思います。

THORENS TD520　販売価格：280,000円（税込）

スイスの老舗メーカー、トーレンスの上級モデル。
鮮烈な音のGT-2000と比べると落ち着きを感じる鳴り方です。
バランスに優れた音で様々なジャンルのレコードを楽しめると思います。
オートリフトアップ機能も付いているため利便性も高いですね。

PRO-JECT XTENSION 9 S-Shape　販売価格：290,400円（税込）

新品展示機のプレーヤーでも聴いてみました。
XTENSION 9の良さは緻密で鮮度感の高い鳴り方をするところです。
現代のプレーヤーだけあって構成する部品達の精度が高く、緻密な表現を可能にしているようです。
低域はGT-2000やTD520と比べると少し薄くなる感じですが、空間表現ではリードしています。
「一般的なオーディオラックに収まるスタンダードなサイズで最高の製品を」というのがメーカーの設計思想ですが、その目標は十分に達成されていると思います。

～まとめ～
プレーヤー以外は同じシステムで聴いているのですが、出てくる音は明らかに違います。
SL-1200MK5は音と使い勝手のバランスがよく、レコード再生の基本を学ぶのにいいプレーヤーだと思います。
80年代初頭、CDが登場する直前に発売されたDP-57LやGT-2000の完成度は非常に高く、現代においても通用するプレーヤーと言えるでしょう。
名門トーレンスのTD520はバランスのいい音で音楽を楽しませてくれます。
XTENSION 9 S-Shapeは品質が高く、新しさを感じさせてくれるプレーヤーです。

当店ではレコードプレーヤー本体からカートリッジなどのアクセサリー類まで取り揃えております。
レコードを聴きたい方、ぜひご相談ください。