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MarantzのAVアンプ Cinema 70sをお買い上げいただいたお客様から10年ほど前のAVアンプを下取りさせていただきました。
下取り品はMarantzの薄型AVアンプ NR1601で、ご購入いただいたCinema 70sの前身機種にあたります。

NR1600シリーズはおおよそ1年ごとにモデルチェンジするサイクルでしたので、11個前のモデルになります。
Marantz NR1601(2010年発売)→NR1602(2011年発売)→(中略)→NR1710(2019年発売)→NR1711(2020年発売)→Cinema 70s(2022年発売)

店舗2階の6畳シアターでNR1601の動作チェックを行っていたところ、10年ほど前のAVアンプと現在のものではどれくらいの違いがあるのかという疑問が浮かびました。
そこで展示品のCinema 70sと比較試聴をしてみました。
聴き比べてみたところ12年という年月による製品の進化を十分に感じました。
機能面の違いもありますが、再生音のクオリティに明らかな差があります。

Marantz NR1601 2010年秋発売 希望小売価格:72,450円(消費税5%込み)

Marantz cinema 70s 2022年12月発売 希望小売価格:154,000円(消費税10%込み)

~機能的な違い~
映像面ではNR1601のHDMI端子はフルHDまでの対応ですので、4Kの映像信号は通りません。
(2014年発売のNR1605から4K入力に対応)
Cinema70sだと全てのHDMI端子で4K対応なのは当然ですが、さらに3つの入力は8Kにも対応しています。

サラウンドフォーマットについてはNR1601はDolby TrueHD/DTS-HD Master Audioまでの対応ですが、Cinema 70sだと3DオーディオフォーマットのDolby Atmos/DTS:Xに対応します。

D&Mグループのネットワーク再生機能HEOSもNR1601では対応していません。

音場補正機能としてAudyssey MultEQが両者に使用されています。
NR1601では設定画面が文字で表示されるだけなので操作が分かりにくいですね。
Cinema70sだと画面が文字+画像のフルHD表示になりましたので、設定のやりやすさが大きく違います。

~音の違い~
フロント・センター・サラウンド・サブウーファーの5.1ch構成でAudysseyの補正を掛けて聴いてみることにします。
(使用スピーカー:DALI OBERON5/OBERON VOKAL/PHANTOM E15/SUB E-12F)
映画「Greatest Showman」4K ULTRA HD Blu-rayから「A Million Dreams」「Never Enough」「This Is Me」「From Now On」の4シーンを見ましたが、NR1601はバランスの取れた優等生な音という印象ですね。
もう少し個性がほしいような気がします。

Cinema70sに変更すると明らかに力強さと音の抜けの良さが違います。
また音に包まれる感覚にもかなりの差を感じます。
Greatest Showmanは何度も見ているソフトですが、Cinema 70sで視聴すると、より作品の世界へ引き込まれる感覚がありますね。
Amazon Music HDでの音楽再生も試してみましたが、いい音で聴かせてくれます。
画面表示がフルHD化されたため、アルバムアートの表示も綺麗になりました。

~まとめ~
10年ほど前のAVアンプだとHDMI端子は付いていても4K入力に対応しておらず、またDolby Atmos/DTS:Xの非対応など、現代においては機能面で不足しています。
また再生音のクオリティでも現行モデルの方が明らかに格上という印象です。
「10年くらい使ったしそろそろ買い替えようかな」と思われている方には買い替えをお勧めさせていただきます。
10年の月日によるAVアンプの進化を実感していただけると思います。

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