お客様のご要望によりSOULNOTEさんから10MHzクロックジェネレーター X-3のデモ機をお借りいたしましたので、店頭で使ってみました。
SOULNOTE 10MHzクロックジェネレーター X-3 希望小売価格:385,000円(税込)
かつて無い、全く新しい設計手法により誕生した10MHzクロックジェネレーター
「クロックも、生きた音のための方法論は他の機器と全く同じ」という発見が、クロックジェネレーターの大いなるブレークスルーを生み出しました。
その音質は、高精細でありながら開放的で有機的。音像が三次元的に躍動し、エモーショナルに音楽を奏でます。(公式商品情報より引用)
詳細につきましてはSOULNOTE X-3の商品情報ページ(公式サイト)をご覧ください。
クロックジェネレーターはプレーヤー(D/Aコンバーター)に内蔵されているものよりも高精度なクロックを用いることによって、デジタル信号をアナログに戻すときに発生する時間軸のゆらぎ(ジッター)を低減することで高音質化を狙う製品です。
今回X-3をお借りした経緯としましては、高級SACDプレーヤーをお持ちのお客様で以前から外部クロックに興味を持たれていたそうです。
機会があれば自分のプレーヤーに外部クロックを入れたらどれだけ違うのか試してみたいというお話から、X-3の話題となりました。
SOULNOTEの営業さんに尋ねてみたところ、ちょうどX-3のデモ機が開いているということでしたので、お客様にSACDプレーヤーを店頭持ち込みしていただきX-3の試聴を行うことになりました。
X-3のデモ機が到着いたしましたので、お客様に聴いていただく前に店頭のシステムで試聴してみることにします。
店頭の展示機だとTRIODEのCDプレーヤー TRV-CD6SEが10MHzクロック入力を備えていますので、TRIODEシステムで試してみましょう。
今回のシステム
CDプレーヤー:TRIODE TRV-CD6SE
クロックジェネレーター:SOULNOTE X-3
アンプ:TRIODE TRV-88XR
スピーカー:FYNE AUDIO F500SP
X-3を接続すると微細な音が聴き取りやすくなり、音の透明感が上がったように感じます。
まるで自分の耳がよくなったかのような感覚です。
外部クロックを用いることで、CDに録音されている情報をより正確に再現できるようになったというようなイメージです。
弱点は無いのかと問われますと、なんとなく力強さが半歩くらい後退したような気がしないでもないですね。
おそらく細かな表現力が上がりモヤっとした部分が少なくなり、スッキリと聴こえるようになったことが影響していそうな感じがあります。
SOULNOTEさんがオプションとして販売されているRCC-1クロックケーブルも貸してくださいましたので、こちらでも聴いてみることにします。
ダイナミックかつ音の広がりがあり、細かなところも付属のクロックケーブルよりも明らかにいいですね。
RCC-1クロックケーブルはX-3の商品情報や説明書でも使用をお勧めされているのですが、その理由が分かりました。
RCC-1の商品情報欄では「音楽から魂のオーラを解き放ちます。」と記載されていますが、その通りと言いたくなる変わり様です。
別の日にX-3を試聴していただいたお客様とも以下のようなやり取りがありました。
お客様:このケーブル(RCC-1)は標準で付属させた方がいいんじゃない?
サミット:そう思いますが、それをやると価格が10万円以上はあがるのでなかなか難しい気がしますね。
お客様:でも一緒に使うべきだと思うな。このケーブルは想定外。
全くもって同感です。
なぜクロック信号を伝達するケーブルを変えただけでこれほど変わるのかは理解できませんが、違いは明らかです。
X-3とRCC-1をセットで使用することで真の実力が発揮されますね。
最後に試聴システムからX-3を外すとどうなるかということに触れておくことにします。
つまりX-3を繋ぐ前に戻る訳ですが、外すとがっかりしますね。
音像の立体感と透明度が薄れてのっぺりとして、音の広がりもなくなります。
クロックジェネレーターの効果は侮れないですね。
外部クロック入力を持ったプレーヤー・D/Aコンバーターを持たれている方で、ある程度システムが整って「次はどうしようか」と思われた時にはクロックジェネレーターを選択肢に入れてみるといいかもしれません。
10MHzクロック入力がある場合はぜひSOULNOTE X-3とRCC-1を候補にしていただきたいですね。
きっと満足できる効果を出してくれると思います。